内定式での刷毛塗り全塗装2023!
2023.10.02 タカラ塗料内定式2023
毎年恒例、内定式で行われる車の刷毛塗り全塗装。
今年は、24卒の内定者2名とタカラ塗料スタッフ数名で協力し全塗装を行いました。
毎年内定者には、車の塗装の工程から合流していただいていましたが、今年は「刷毛塗全塗装についてより多くの工程に携わって体験してもらい、入社後の業務に役立てて貰いたい」との考えから、事前準備の途中段階から参加していただきました。
この記事では、車の全塗装自体が初めてである内定者が車を塗装し、完成するまでの様子をお伝えしていこうと思います。
今回塗装していく車は
「トヨタ レクサス」です。
世界的な高級ブランドで、その上品な雰囲気とかっこよさから人気が高い、誰もが知る車種です。
今までの内定式では、代表大野の通勤車「光岡 ユーガ」や、先輩社員のファミリーカー「ダイハツ ムーヴ」、先輩の知人の愛車「スズキ エブリイ」を全塗装してきました。
今回、タカラ塗料の2700件以上あるHP掲載事例の中で1件もない「レクサス」を内定式で全塗装できるとあって、塗装に参加する先輩スタッフたちも心躍らせていました。
塗装に使用する塗料の色は、今回レクサスのオーナーと当店代表とで一緒に考案。
完成イメージを
「ステルス機のようにしたい」との事でした。
ステルス機のスタイリッシュさと、どんな天候でも溶け込み敵にも見つかりにくい絶妙なダークグレーの色味が好きで、レクサスを刷毛塗全塗装をする際はそのデザインにしようと考えていたそうです。
考案した塗料の色名は「kelp green/ケルプグリーン」、深いグリーンとダークグレーが感じられる上品な色合いです。
養生
まずは窓ガラスや窓ガラス周りのゴム部分、ヘッドライト、テールライト、タイヤなどに塗料が付かないようにマスキングテープとマスカーで養生を行っていきます。

午前中は座学を受けていた内定者に代わり、先輩スタッフ数人でマスキング作業を行いました。
マスキングが終わったら、マスカーを使い広範囲を覆っていきます。
ドアの内側を塗装する場合は、車内に塗料がつかないようにマスカーで入り口を覆うのがおすすめ。
足付け
次は刷毛塗り全塗装の中でも出来栄えに大きく関係する足付け作業です。
足つけは車の表面に塗料がしっかりと定着するよう、紙やすりで表面をやする作業のことです。
深く削ろうとせず、車の表面が白く曇る程度で大丈夫です。
ロゴ付近や溝部分など細かいところも忘れずやすっていきます。
このレクサスは、ボディ後方部分に深い擦り跡がありました。
こういった深い傷がある場合は、そのまま上から塗ると傷が浮いて目立ってしまう可能性があります。
念入りに足付けした後パテで埋め、さらにやすって平らにしてから塗料を塗ると、完成後どこに傷があったか分からなくなる程度に仕上げることが出来ます。
足付けの作業から、先輩社員が指導の下内定者2名にも参加していただきました。
昨年新卒として入社し内定式で車を全塗装をした社員が、今年は教える側になっています。
足付けに関しては
こちらにも詳しく載っていますのでご参照下さい。
脱脂
足付けが終わったら次は脱脂をしていきます。

足付けの作業で発生した粉やほこり、ワックスを丁寧に拭きとっていきます。
車の表面に汚れが残っていると塗料がきれいにのってくれない原因となるので、きれいに拭き取りましょう。
鉄ではない部分の箇所には非鉄バインダーαを塗る

ホイールやロゴ等、鉄ではない部分も塗装する場合は、非鉄バインダーαという下地を塗ってから塗装しましょう。
塗料の準備
開封する前に、中身が均一になるよう容器を振ってください。蓋を開け、再度よくかき混ぜてから別の容器に移し替えます。
10月といえどまだ暑さがあり、また初心者が塗装するということで、水よりも扱いやすく暑い時期に適したバランサーを使って水性塗料を35%程度の割合で薄めていきます。
本塗装
ケルプグリーンを塗装していきます。
元の車の色がブラックなのに対して、今回チョイスしたカラーがダークな色味なので、写真では少し分かり難いですが、
1度塗り目は厚く完璧に塗りつぶそうとせず、カスカスな程度に塗っていきます。
ドアの取っ手部分や窓の際等、細かい部分は刷毛で塗ります。
1回目が塗り終わったら一度乾燥させ、完全に手に付かなくなれば2度塗り目を行います。

1回目と同様、カスカスになるよう塗り重ねていきます。
サイドミラーや小さいパーツ塗装、ドアを開けた内側の部分など細かい箇所の塗装にはミニローラーが使いやすくおすすめです。
仕上げ
マスキングテープやビニールをはがしていきます。完全に塗料が乾ききってしまう前に剥がしましょう。
勢い良く剥がしてしまうと塗料も一緒に剥がれてしまうので、先にカッターで切り込みを入れ、慎重にはがしていきます。
塗り残しがあったところや、マスキングテープをはがす際に塗料が剥がれてしまったところを細い筆などを使って塗っていきます。
完成
しっかりと乾燥させ、初めに外していた車の部品を取り付けて完成。

グレーにもグリーンにも感じられるダークな色合いで、存在感と高級感をかもし出す素敵な一台に仕上がりました。
フロントグリルやホイール部分のシルバーはあえて残すことで、より上品な印象になっています。
予定していた17時の終了にも間に合い、無事1日で完成させることが出来ました。
「はじめての全塗装で、すごく楽しかった」と内定者は満足そうな表情でコメントしてくれました。
最初は初めての車の全塗装に緊張している様子の内定者2人でしたが、
作業をしていくうちに真剣な中にも笑顔が垣間見え、最後完成した車を見た時はとても嬉しそうでした。
一日のタイムスケジュールは以下の通りです。
9:00〜12:00 マスキング
13:00〜14:00 足付け
14:00〜14:30 脱脂
14:30〜17:00 塗装
17:00 完成
塗装後、レクサスオーナーからは「完成した車を見て、新車以上に嬉しかった!自分の車なのに思わず『この車欲しい!』と言ってしまったほどでした」とコメントを頂けました。
喜んでいる姿を見て、一緒に全塗装を行ったスタッフとしてもとても嬉しくなりました。
タカラ塗料では、毎年内定式で車を一台全塗装しております。
全塗装が初めての内定者がメインとなって塗装して貰っていますが、毎年皆楽しんで車を完成させています。
車の全塗装に興味があるけど一歩踏み出せない方は、ぜひチャレンジしてみてください!
今回内定式で手掛けた事例の色のご注文は、画像をクリックでご覧ください。
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