雨の日に刷毛やローラーで車をDIY全塗装する際の注意点

車をDIY全塗装しようと決めていた日が雨になってしまった、あるいは塗装している最中に雨が降ってきてしまった、ということもあると思います。
雨の日に塗装するとどんな問題が起こるのか、まとめました。
 

基本的に雨天時の屋外塗装はNG

前提として、屋根がない場所で塗装すると必ずトラブルが起こってしまうため、やはり雨が降らない日に塗装する必要があります。
少しでも雨が降る可能性がある場合は、塗装をお控えください。

塗装が乾く前に雨が降ってきたら?

水性・ラッカー・2液ウレタンをそれぞれ金属板に塗装して、雨が降ってきた状況を再現するために霧吹きで水を吹きかけてみました。
塗装時の条件は以下の通りです
 
  • HP推奨通りの希釈率で塗装
  • マイクロファイバーの短毛ローラーで塗装
  • 3回重ね塗り。3回目の塗装時、手につくかつかないかぐらい乾いたところで霧吹きで水をかける
 

■ 水性塗料の場合

水がかかった 水がかかったアップ

やや乾燥している状態で水をかけると、水性塗料というだけあって少し溶けてしまいます。
溶けた部分の塗料は薄めすぎのような状態になり、粘度が下がって色が分離する、という状況が起きます。

乾燥後 ▲乾かした状態がこちら
塗料の中の黒い成分は軽いので、それが表面上に浮き出てそばかすのようになってしまいました。

さらに、下の画像のように指触乾燥(触っても塗料が手に付かない状態)していても、雨に当たると水ぶくれが発生する可能性もあります。

水ぶくれ

このほかにも、雨により塗料が流れてタレ跡が残ってしまうというトラブルも考えられます。
 

■ ラッカーの場合

ラッカーもトラブルが起きました。ご覧の通り水ぶくれができてしまいました。

ラッカートラブル ラッカートラブルアップ
 

■ 2液ウレタンの場合

2液ウレタンは艶ムラもあるのですが、やはり水ぶくれがひどく、ぶつぶつができてしまいました。

ウレタントラブルアップ ウレタントラブルアップ 
さらに、硬化不良を起こしてしまう場合もあります。

雨天時の屋内塗装も要注意!

屋内であれば雨が降っていても問題なく塗装できるかというと、そうでもありません。
特にラッカーは、雨に当たらなくても湿度が高いというだけで問題が起こる場合があります。

■ ラッカーが白ボケしてしまう

下の画像は、湿度が低いときと高い時の塗装の差を比較したものです。
左が低湿度時、右が高湿度時です。

ブラッシング

ご覧の通り、右の塗装板は白くボケている箇所があります。
屋内塗装でも湿度が高いとこのように白ボケしてしまいます。

■ 白ボケしてしまうのはなぜ?

白ボケの原因は、ラッカー(シンナー)に含まれるアルコール分が水分を吸ってしまい、乾燥時に塗膜中に水分が残ってしまうためだと言われています。

唯一の対処法は、シンナーに乾燥を遅らせる「リターダー」を混ぜることです。
ゆっくり乾くことで水分を先に乾燥させることができ、白ボケが起こりにくくなります。

ただ、乾燥がかなり遅くなるので、作業性がとても悪くなるというデメリットもあります。
雨天時に塗装する際の参考になさってください。

ラッカーリターダーはこちら>>



暑い日に塗る


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