CMYKやRGBの数値からの調色について
「CMYKの数値やRGBの値から塗料の色を作れますか?」というご質問をいただくことがありますが、CMYKやRGBの数値だけでは、塗料の色をお作りすることはできません。
どれも「実在する色」ではないのでそこからの調色は難しいのです。
■ CMYK、RGB とは?
「CMYK」は、印刷物によく使われる色の表現方法で、印刷する際に C(シアン)とM(マゼンタ)とY(イエロー)とK(Key plate 黒)のインキの割合を指定して色を表します。
「RGB」は、PCやスマートフォン、テレビ等のディスプレイに使われる色の表現方法で、R(レッド)とG(グリーン)とB(ブルー)の光の3原色の割合を指定して色を表します。
これらの色の表現方法に共通するのは、配合割合を指定しているだけであるということ。
つまり、単なる「色のレシピ」であり、
・機器による色の差
・設定による色の差
・印刷の場合は紙の色による色の差
といった具体的な出力時の要素までは考慮されていません。
たとえば、プリンターで「きれい」モードと「はやい」モードを選んだ場合、同じデータでも仕上がりの色味が変わることがあります。
これは、同じCMYKの数値であっても、出力機器や設定によって見た目が異なることを意味しています。
特にRGBの場合は、そもそも光の三原色で色を表現しており、塗料やインキのような「実物の色」とは発色の原理が大きく異なります。
人間はディスプレイの「光」を見て「この色がある」と認識していますが、実際にそこに物理的な色が存在しているわけではありません。
また、モニターの種類や設定によっても色の見え方は変わってしまいます。
このような理由から、CMYKやRGBの数値をお伝えいただいても、お客様の見ている色と、当店の機器で再現された色が一致するとは限りません。
むしろ、違って見えてしまう可能性のほうが高いのです。
そのため当店では、CMYKやRGBの数値だけをもとにした調色のご依頼はお受けしておりません。
調色をご希望の際は、お客様と当店が共通して確認できる
「実際に存在する色の見本」をご用意いただく必要があります。
■ CMYKやRGBのようなカラーコードの塗料が欲しい時は
どうしてもCMYKやRGBの数値しか分からない場合は、希望色を紙に印刷して、調色に使う色見本としてご送付いただく方法があります。
※近しい色(近似色もしくは類似色)での調色となります。
1.画像上で欲しい色の部分をスポイトで吸いだして、大きな面積にして印刷してください。CMYKの場合も色を画像ソフトなどで作ってから印刷して下さい。
2.設定や印刷スピードなどを変えて好みの色が出るまで印刷してください。
3.好みの色になったら、その紙とカスタムカラーオーダーシートを当店にお送りください。その色に合わせて調色します。
▼ 画像上の緑の部分を抽出して印刷してみました

まずはこちらの写真の○部分の色を抽出。

それをペイントツールで拡大。
2台のレーザープリンターで3種類印刷して出てきた色を比較するとこんな感じです。
名刺サイズの紙には車を塗った塗料と同じ色(グレイッシュダークグリーン)が塗られています。
「301ふつう」「301きれい」は同じプリンターで「普通」で印刷したものと「きれい」で印刷したもの。
「362ふつう」は別のレーザープリンターで印刷したものです。
こんなに色が違うんですね。肉眼だとさらに元の色と違く見えます。
繰り返しますが、画像、データの場合は必ず実物と色が違ってしまいます。
ご了承いただき、ご注文をお願いします。
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