「吹き付けたほうがきれいになる?」
よくいただくご質問で
・刷毛塗全塗装の塗料を吹き付けることはできますか?
・吹き付けたほうがきれいに仕上がりますか?
という内容のものがあります。
結論から言いますと、もちろん吹き付けたほうがきれいに仕上がります。
昔はコンプレッサーなどは数十万円出さないと買えないものでしたが、現在はAmazonなどで安く一式そろいますので、やってみたいと思われる方もいらっしゃるかと思います。
また、刷毛塗全塗装用の塗料はメタリックやパールの入っていないソリッドカラーの艶消しなので、吹き付け塗装の場合もムラなく仕上げやすいです。
ただ下記のような点に注意が必要です。
暑い時期に乾燥が早いシンナーを使うとガンから飛び出た塗料がボディにつく前に乾いて粉っぽくなってしまったり、ウレタンの場合糸状の塗料が噴き出てしまいます。
その場合は乾燥が遅いシンナーを使用したり、多めに希釈したりなど細やかなセッティングが必要になります。
また寒い時期に乾燥が遅すぎるシンナーを使うと、なかなか乾かずタレ等の原因となってしまいます。
刷毛やローラーで塗る場合はあまり飛散しないので窓ガラスのキワだけマスキングすればよいですが、吹き付け塗装の場合は窓ガラス全体をマスキングする必要があります。
さらに、グリルの中のラジエーターやタイヤなど細かいところまでしっかりマスキングする必要があります。
また刷毛やローラーで塗る場合は、マスキングが思ったよりもしっかり出来ておらず塗装する部分にマスキングがはみ出していても刷毛などで修正できるのですが、吹き付けの場合はそれをすると修正部分が目立ってしまったりします。
ですのでしっかりマスキングを行うようにしてください。
少しでも風がある場所で塗装すると風で塗料があらぬところに飛んでいってしまい、車体に塗料がしっかりつきません。
また、刷毛やローラーで塗ったやや凹凸のある塗装面だと気にならないのですが、均一になっている吹き付けの塗装面ではホコリが少し付くだけで気になってしまいます。
住宅地で塗装する場合、吹き付けたときの霧化した塗料が周囲に飛ばないように気を付けなくてはなりません。
一説によるとその霧化した塗料は2km先まで飛ぶといわれており、それが洗濯物や車についてしまうと、弁償問題にもなりかねませんので注意が必要です。