刷毛塗全塗装
タカラ塗料デモカー制作完全レポート!
もともとニーズの高かった車へのDIY全塗装ですが、従来の方法ではコンプレッサーやスプレーガンを用意したり、周囲への塗料の飛散に注意したりと、気軽に行えるものではありませんでした。
刷毛やローラーで塗れれば簡単ですが、車のパネルはとても平滑にできているため、艶あり塗料で塗るといかにも「塗った!」という刷毛ムラやローラームラが目立ってしまいます。
しかし、つや消しで塗るといい感じにムラが目立たなくなるので、当店ではガソリンに強く車に適した3種のつや消し塗料をオリジナルカラーで販売しております。
今回は、その刷毛塗り全塗装のデモカーとして使用しているハイゼットカーゴの製作過程をご紹介します。
■ 製作の経緯
「塗料屋の車が白いままではおかしい!」という思いと、刷毛塗り全塗装のアイデアを思いついたことをきっかけに、「絶対に自社の車も塗り替えなくては!」と製作を実行しました。
写真を見ていただくとわかりますが(間違い探しのようではありますが)、以下の内容で塗り替えていきます。
・アクリルラッカーで塗装
・上部と下部を
グレイッシュダークグリーンで塗装
・真ん中は
オリーブカーキ
・車内は
サンドカーキ
・ホイールは
ラストカラー
・フロントフェイス・サイドステップ・バンパーを純正からキャルステージ社製フレンチバス仕様に交換
・ビニールシートカバーを革調にエイジング塗装
以上が今回の施工内容です。
■ 色の決定について
当店は色を作るのは得意なのですが、いざ色を決めるとなると無限に作れる分、迷いが生じてしまいます。
そこで思い切ってデザイナーさんに丸投げして塗り分けをデザインを一任しました。
そのデザインを元に実際に塗料を作って板に塗り、車に当ててみて確認しながら色を決めるという、ぜいたくな方法を取りました。
■ フレンチバスキットについて
フレンチバスのキットはキャルステージさんから購入しました。
決して安い買い物ではありませんでしたが、実際に取り付けてから数年、注目度の高さに大満足しています。
この黒い色はゲルコート仕上げといって、プラスチック素材そのものの色になります。
大きな型があり、そこから抜いてこれが出来上がるのですが、細かいエッジ部分が欠けていたり、パテを盛ったり修正が必要な箇所もありました。
ただ、刷毛塗り全塗装するのにあたって支障がなさそうだったため、今回は修正はしませんでした。
■ フレンチバスキットの取り付けについて
刷毛塗り全塗装とは直接関係ありませんが、気づいた点を書いておきます。
率直な感想として、素人が取り付けるのは難しかったです。
説明書もあるものの、説明のない部品があったり、とてもわかりずらかったです。
都度ネットで検索しながらトライアンドエラーを繰り返し、加工が必要な箇所も多くありました。
困った点を思い出せるだけ箇条書きにしておきますね。(この件についてのご質問は勘弁してください…)
・ボディ側の大幅な加工が必要だった
・ボンネットのキャッチ部分が合わず、車両側・キット側の両方を加工しなくてはいけなかった
・ウインカー位置の穴を開けなくてはいけなかった
・ウインカーがLED化されており交換用リレーが入っていたが、説明書きがなく何の部品かわからず困った…
などなど。
取り付けを検討されている方は、スケジュールに余裕をもって進めることをおすすめします。
■ 足付け
600番程度のペーパーで足付け(研磨)していきます。
コツとしては少し曇る程度で十分です。上記写真は黒のゲルコートが白っぽくなるまで磨いた状態です。
これよりもう少し軽めでも問題ありません。
これをすることで、車体についているワックス分を除去することができます。
ちなみに「純正塗装を全部剥がさないと全塗装できない」とお考えの方もいらっしゃいますが、純正塗装とこれから塗る塗料がよく引っ付けば問題ありません。
純正塗装を剥がしたほうがよいケースは以下の通りです。
・純正塗装が錆などで剥がれかけている
・レース車両など、少しでも軽量化したい場合
・純正塗装以外の塗装が施されていて、上塗りしたときに膨れやめくれが生じる場合
などなど。
純正塗装が劣化してボロボロになっている場合は全部剥がさなくてもいいですが、塗装の膜の境目を触ってみて段差が感じられたら、平らになるまで研磨してください。
お客様のカローラフィールダーの例。赤い車は特にトラブルが多いようです。
■ 脱脂
今回はラッカーシンナーを布に含ませて車全体を拭きました。
ラッカーシンナー以外にも、
ワックスオフもご用意しております。
修復歴がある場合は、シンナー類は旧塗膜が溶けるおそれがあるため、脱脂では使用しないでください。
ワックスオフがない場合は台所用洗剤での洗車でも問題ありません。ただし、洗車後は水分を完全に拭き取ってください。
車用シャンプーはワックス成分が含まれている場合があるため、使用にはご注意ください。
■ 下地剤を塗る
プラスチック類は塗料が引っ付きにくいので、下地剤を塗ります。
当店のおすすめは
非鉄バインダーαです。
ちなみにFRPパーツは塗料がまだ引っ付きやすいので、下地剤を塗らなくても結構引っ付いたりします。
右上が非鉄バインダーα塗装後のホイール。ホイールも錆びないようにメッキされていたりするので、塗っておいたほうがよいです。
■ 塗装する
塗りにくいところは刷毛で、広い面積はローラーで塗っていきます。
刷毛は毛が抜けないもの、ローラーは毛が抜けにくく、短毛のものを使います。
塗り方のコツとしては、少し薄めすぎぐらいに薄め、薄くかすれるように塗っていきます。
乾燥後にまた薄くかすれるように(なでるように)重ねていきます。
同じ箇所をごしごしと何度も塗ると、前に塗った塗料が溶けてはがれてしまいます。
何度も乾かすようにします。
色が付きだすとしっかりとしてきます。
艶ムラが出る場合は、塗料をよくかき混ぜてから、もう一度薄めの塗料で表面をなでるように塗ると艶がそろいやすいです。
■ ツートンカラーの場合
初めての刷毛塗り全塗装にもかかわらず、デモカーでは色気を出してツートンに挑戦してしまいました。
ラインを決めるときに何か目安があるかと考えていたのですが、思い切ってテープを貼っていくほうがよさそうです。
マスキングテープを貼る際は、2時間以上は乾かしたほうが無難です。
■ 車内の塗装
外装は実はそんなに難しくなく、実は車内やドア内のほうが手間がかかります。
外装がきれいに仕上がっても、乗り込んだときに白い部分が残っているとがっかりしてしまいます。
実はこの車内の作業だけで、ちまちま1か月ぐらいかかってしまいました。
■ 完成後のメンテナンス
塗装が終わった後のメンテナンスは、ラッカーの場合は洗車機に入れても大丈夫です。
ただし、ワックス洗車をしてしまうと変な艶が出てしまう場合があるので要注意です。
また、2年ぐらい経つと色が褪せてきますが、その時はもう一度軽く全塗装すれば色が復活します。
ちなみに当店のデモカーはほとんど洗車をしたことがありません。
もともとつや消し仕上げのため、汚れても気になりません。
このページをご覧になって塗装を考えていらっしゃる方は、ぜひ一度ご検討くださいませ。
刷毛塗り全塗装の塗料の誕生秘話は
こちらからご覧いただけます。
■ 当店デモカー塗り替えの歴史
当店のデモカーはスタッフみんなで、刷毛とローラーを使って全塗装しております。
それぞれの画像クリックで、詳細をご覧いただけます。
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