刷毛塗全塗装をしてしまうと、板金塗装屋さんに塗装が頼めなくなる!?
刷毛塗全塗装をしてしまうと、板金塗装屋さんに塗装が頼めなく(頼みにくく)なる理由について書かせていただきます。
・水性塗料の場合
板金塗装屋さんが使う修理用の塗料は、現在ほとんどが油性の2液ウレタンと呼ばれる塗料です。
これはウレタンシンナーという、シンナーのなかでも特に強いシンナー(強溶剤)で薄める必要のある塗料です。
水性塗料は少しシンナーがかかる程度なら耐えられるのですが、塗装前の足付け(紙やすりなどで表面を荒らすこと)を行ってからだと、水性塗料が溶けてしまう場合があります。
つまり、水性塗料を塗った上から2液ウレタンの塗料を塗ると、水性塗料が溶けたりぼろぼろになったりして、表面が汚くなってしまいます。
ですので塗装する場合、水性塗料の部分をすべて剥がす必要があり、大変な労力が必要になりますので、断られる場合が多いです。
・刷毛塗のつや消しからつや有りへ全塗装する場合
刷毛やローラーで塗った場合、吹き付けで塗る場合に比べて数倍の凹凸ができてしまっています。それらを平らにしてから吹き付けをしないときれいなつや有りの塗装面ができないので、こちらの場合も塗装膜をすべて剥がさなくてはなりません。
もちろん金額と時間に余裕があれば塗装してもらえるかとは思います。
・刷毛塗のつや消しからつや消しへ塗装してもらう場合
2液ウレタンやラッカーで塗った場合で、刷毛・ローラーで塗った凹凸をそのままにしてつや消しに全塗装する、補修塗装する、という場合は特に問題なく板金塗装屋さんも受けてくれるかと思います。
ただ補修塗装の場合はカラーコードのない色の塗装になりますので、嫌がる板金塗装屋さんもあるかもしれません。
その場合のために使った塗料は少し残して保管をしておきましょう。
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