タカラ塗料の大野です。
先日から引き続き新色の話です。
お客様からでもたまにこのように作った色を送っていただき塗料化することがあります。
このように作りながら色を選べるのはとても贅沢なことだと思っています。

先日よりさらに候補色3色を太陽光下で比較。
結局色は、先日のカーメイクアップコンテストで賞品の一部としてお送りしたキーホルダーの革の色と近い色にしました。これはかっこよさげ。

このような黄色っぽい色は純正色にあまりありません。なぜでしょうか?
黄色っぽい色が純正色に無い理由
この色を作るにあたって、コンセプトに「純正色に無い色」というのを設定しています。
なぜこのようなグリーンが純正色に無いのでしょうか?
推察するに下記のようなことが考えられます。
純正色はパールメタリックが基本だから
車の純正色は、その耐候性から外装色を「パール」や「メタリック」に統一している感があります。
おそらく安っぽさの回避や価格面なども理由なのでは?と思います。そのパール、メタリックの原色にグリーン系の設定が少ないのです。
そしてパール、メタリック系の黄色となるとゴールドとなり、ゴールドを車に塗る人はおそらく少ないと思います。そしてそこからきれいなグリーン系も作りにくいのです。
またグリーン系のものを使っても、そもそもメタリックやパール系の白っぽさがあるので、濃色のグリーンがそれらの顔料で作れないんです。
(ちょっとマニアックになってしまうのでこの辺にしておきます。)
ですのでこのような色味はソリッドカラーでしか表現できないのです。
色の名前
さて色が決まったら色の名前ですが、こちらもずいぶん時間がかかりました。
候補としては
・ヨモギ餅
・草餅
・緑のういろう
・緑の羊羹
などいろいろ上がりましたが、どれもモサッとしたイメージなので「アマガエル」をイメージした「ツリーフロッグ」になりました。