タカラ塗料の大野です。
今日は24年9月に発売したホワイトクレバスの制作秘話を書きます。
以前から白っぽい色が欲しいというお客様の声は多かったのですが、マットホワイトしかありませんでした。
しかもマットホワイトはかなり透けやすい色で、塗りすぎてゆず肌になってしまうことが多く、ちょっと難がある色でした。白系の色を塗ると途端に時間がかかります。
ですので今回目指したのは
「隠ぺい力が強く(塗りやすくて)太陽光下で白に見える色」
を目指しました。
まず用意したのが縞々のボード。
実はこれを作るのにも白を何度も塗らないといけないので時間がかかります。
ちょっと汚いのはご愛敬です。
これにバランサーで40%薄めたマットホワイトを塗ってみると、
めちゃめちゃわかりにくいですけど、下から1回目、2回目と塗っていき、一番上は6回目なのですが、そこでもやや下の黒が透けてしまっています。
これを黒くしては何度も塗り、3-4回塗りで染まる白っぽい色を目指していきます。
濃くなりすぎては白く戻したりしながら色を作っては塗りを繰り返します。
一度できた色が本当に白っぽく見えるのか?と車の色見本帳のパール色と比べてみます。
パール色の中にも黒っぽいものもありました。
そこで目を付けたのがこちらの色です。
ハマーとかシボレーに採用されているオリンピックホワイト。
これが青っぽくってこう単色で見ると青いのですが、太陽光にあてると白っぽく見えるので青っぽくするのを採用しました。
一番左の色が決定したホワイトクレバスです。
4回目塗りぐらいで隠ぺいしていて、かつ塗りやすく、やや青いので太陽光下では白っぽく見える色になりました。
ためしに会社のビスケットの車と比較すると結構白。
その辺に停まっているハイゼットと比べると結構青い。
このような色味になりました。
ホワイトクレバスについてはもうちょっと語りたいので続きます。